日に二度

日記ブログ 10/25 2018

 

長袖一枚で過ごせるほど暖かい陽気なので、部屋の四方八方を開け放った。

うまく寝られなかった昨夜を引きずっている。
丸めた羽毛布団の上で本を読む。二行。
寝た。

 

物音がしたような気がして目を開け振り向くと、我が家のではない生き物がいた。
慌てて引き返し階段を下っていった黒い物体を追いかけて駆け下りる。
寝起き。
もつれそうな足。

 

とっくにいない、

 

草を刈ったり、昼ごはんを食べたり、ネットに接続したり、現実を切断したりして

過ごす。

 

窓からは風、心地よい。

椅子で本をめくる。

「孤塔の詩人イェイツ」

小難しい上に、詩を解体する解説ものだから

落ちる

闇の中へ行ったのだろう
記憶途切れる。

 

ピチャピチャという室内では聞き慣れない音。

 

瞼を開く。

視界に黒い生き物。
蓋の開いた炊飯ジャー
釜を外してあるジャーの底に溜まった雫を彼が舐めている。

どこから、いつからここへ入ったのか。四方を開けてあるとはいえ。
寝ぼけ眼で立ち上がる。
逃げる彼。

 

緊張感がない我々の一線を超えた君

入ってはならないと、日本語と英語で伝えた筈だ。
君は破った、折衷案を。

 

洗濯をしよう。
洗うものがあまりない。
昨夜の不眠をいつまでも引きずっている。

 

窓から外の階段を覗くと、下の方で黒い彼が呑気にしている。
少し驚かせば顔を見せなくなるだろうか。

 

あかとんぼが低空で不規則に飛んでいる。
それを捕まえようと、黒い彼が手を伸ばしたり引っ込めたり中空を眺めたりしている。

呑気すぎて驚かす気も失せてしまう。
窓を閉めて、部屋の椅子へ戻り別の本をめくる。

 

「マリス博士の奇想天外な人生」

 

グラタンが少な過ぎたので食パンにチーズを挟んで食べている。
それでも充足感が来ないので、さらに小さなクッキーを放り込む。
少し気持ち悪くなってきた。

 

睡眠のことを考えている。

 

貰ったビール。なんとか一缶を飲み切る。

 

ラジオを消した。
ブーランクが流れている間は気持ち良くなったのだけれど、
よく分からないドラマが始まったので消して外を走る車の音を聴いている。

 

テーブルの上には個包装になった一口クッキーのビニールが、三つ

本、グラス、メモ書き数枚

 

そして、鉛筆。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です