そこまがって

 

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河にかかった橋をデザインしたロゴが素敵なカフェが小台という場所にある。

二本の河に挟まれた三角州のような土地なんですよ、と以前店主がおっしゃっていた。

確かに地図上で見ると、三角地帯。

 

都営荒川線で最寄りの小台駅。

 

 

押すか引くのか迷った扉は左へスライドする重量感のある引き戸だった。

 

扱っているスペシャルティーコーヒーを頂くつもりだったけれど、ミルクが欲しい咽喉もちだったのでラテにしよう、そう決めたのもつかの間クリームソーダを発見。

以前誰かの投稿でとても綺麗なクリームソーダだなと思っていたのでそれにする。

 

 

配色とグラスのサイズ、バランスがなんともいい。

 

お話して、原宿までの出方を聞く。主人的には町屋まで歩いて40分、そこから地下鉄に乗り表参道前が良いのではということ。

 

では、早速歩いてみよう。

店を出て再び橋を渡り、しばらくは都電沿に歩く。

ところが地図をみずとも歩ける表通りは車が多くイマイチ面白みに欠けた。そこで、ここはと思わせる路地を一本入り別の小道へ。

ポツリポツリと商店などが現れる。

 

ティースポットあんみつ姫という渋い喫茶を発見したけれど、餡蜜がそんなに好みではないので入らなかった。逆にソーダスポット クリーム姫であれば間違いなく入店していた。

 

この道をまっすぐ行くと別の方角へ向かいそうなので、さらに細い路地を曲がり、くねくねと進む。

 

程なくして直感が曲がれという道。少ないけれど人の流れや自転車の往来もこの先の吉を示している。

 

見知らぬ町に立ち、行き交う人々がそうとは知らずに出している生活のサインをよむ。

初めて見た人が曲がりたくなるような古い道角というのは、太古から同じような魅力があったのではないか。

 

 

 

 

道はしだいに旧道らしい雰囲気を見せ始める。

 

一軒の和菓子屋さんを見つける。

 

一段と目を惹くのは店内に仕舞われた自転車や荷物の雑多さに反駁するような草団子。ショウケースに鈍く輝く緑の。

ガラスを指先でコツリと叩くと、おかみさんが現れ包んでくれた。

 

 

 

 

裏通りにあるガソリンスタンド。

妙に綺麗に展示しているタバコ店。

狭い公園。

まだ、現役なのだろうか、自転車の止まる昔ながらのゲームセンター。

角の八百屋さん。

 

 

 

 

 

気付くと賑やかな駅前に出ていた。

ここが多分、町屋という場所なのだろう。

向こうには白色の光が眩し過ぎる立派な商店街があるようだった。

 

 

 

 

 

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