彼がそう名乗っているわけではないけれど、
その読書量と幅、マニアックな観点、床が曲がるような蔵書数などからブックディレクターだと認識している方と打ち合わせを兼ねてお茶。
最近フロートにはまっている。まるで無人島のように飲料の上に浮いているアイスクリームのあれです。
なにかにつけてフロートのメニューに目がいく。プラス100円くらいでコーヒーの上に、アイスクリーム島が浮かぶ様はどこか宇宙的ですらある。
地元の喫茶店では550円という価格でミルクコーヒーの上にアイスを浮かべてくれる。
火星が大接近したらしい。
月の満ち欠けが潮に及ぼす影響と血という液体について考える。
排水溝にパイプフィニッシュ。
少し残っていたブルーチーズのかけらをアプリコットジャムと一緒にパンに挟んで食べ、容器をゴミ箱へ。捨ててからゴミの日が過ぎているのに気付く。
本の整理。なんとなく自然発生的に民族棚になっている部分を覗き、斜めになっている分厚い写真集やマヤの本を立て直す。
ここにはチャトウィンの本が欲しい。
良い本がいつまでも高く、大して面白くもない本が安いという現象について考える。
建具のかもい用木材の切れ端が出てきた。中途半端な長さで使い道が何年も思いつかないままの。戸や襖に必要とされない寸足らずなきみを捨てるわけにもいかず。
暫く使っていない電動工具類を引っ張り出し、これといって用途のない木材を削って調子をみる。
木屑が北東の風に舞う夕刻。
ひと段落したら、もろもろ安心したのでシャワーを浴びて着替える。
喫茶店へ
ぽっかりと空いた時間帯なのか店内は静か。
今日は来ないんじゃないかな、と店主が言っていた人がすぐさま来店。
いつもの人。
ガス・ライターの話。
運ばれて来たメープルシロップをかけて食べる何か。
氷砂糖。
電気が消えると人は閉店だと思い込むことについて。
古書店へ。
閉まりかけのお店でサローヤンの新訳。
疑ぐり深い人間だったら、自分の心ではなく目を信じるだろうよ。ごきげんよう、私の若い友らよ。
ウィリアム・サローヤン著 柴田元幸訳
「僕の名はアラム」新潮文庫 美しい白い馬の夏 p.27
裏道から帰るか賑やかな表通りから帰るか。
SUBWAYが寂しそうな件。
コンビニで支払い。終始笑顔な新しい店員さん。
駐車場の暗がりで寝転がっていた黒猫が顔だけ上げてこちらを見る。
蒸した室内。換気扇。窓。蚊。
紙くずを捨てようと開けたゴミ箱からブルーチーズの生暖かい香り。